Entries from 2010-08-01 to 1 month

科学哲学の簡単な紹介

創造論や進化論に関して、どんな問題があるのか、どんな議論がされてきたのか、ある程度知っている人は多いけれど、「科学哲学」についての知識がある人はまだ少ないように思う。 そこで、”ゲノム”批判の合間に、科学哲学の紹介を簡単にしていきたいと思う。…

『ゲノムと聖書』批判(2)

あるとき進化論についてネット上で議論していたとき、私が「進化論が信仰ではないという証拠を出してください」と聞くと、それまでの勢い(進化論擁護の書き込み)がなくなったことを覚えている。 日本人の大半が進化論を当然の事実として受け入れているだろ…

『ゲノムと聖書』批判(3)

「批判(2)」からの続きだけれど、それではこの本の中で繰り返し主張している「進化論が事実である」という証拠はなんだろうか? 私もこれほどの人の書いた最近の本だから、何か真実らしいもの、検証に値することが載せられているかも、という期待と共に興…

『ゲノムと聖書』批判(1)

ヒトゲノム研究所の所長(1993-2008)で、国際ヒトゲノム計画の代表も務めたというフランシス・コリンズの書いた『ゲノムと聖書』(NTT出版、2008)を検証する。 ちなみに中村佐知という、プリンストンを出た心理学博士が訳者のひとりだそう。この人の翻…

自然神学

自然神学、というのは、聖書以外の別の方法で、神について知ることが出来る、という立場の神学。 人は生まれつき持っている良心や理性で、真理を知り、良いことを行うことが出来る立場、と言い換えることも出来ると思う。 宇田進の書いた『総説 現代福音主義…

啓蒙思想の聖書解釈への影響

以下は2年程前に創世記の学びを始める前にまとめたもの。−−−−−−−−− <創世記を読む前に>17世紀後半から、18世紀にかけて、啓蒙思想がヨーロッパで主流となる。 啓蒙思想というのは、暗いところを光で照らす、という意味。 「暗さ」はキリスト教の迷信。奇…

科学哲学

科学哲学についてのメモ。。。ちなみに、「科学哲学」というのは「科学とは何か」を扱う学問。日本人では村上陽一郎と野家啓一が第一人者だと思う。 特に『新しい科学論』は入門書としてとてもいい。 村上陽一郎『新しい科学論』 野家啓一『科学の解釈学』そ…

伝道者の書 7章20節の翻訳

ブログ開設はこれで4回目くらい。 今回はFacebookと連動させようと思うので、少しは長続きするかな?↓伝道者の書7章20節の文頭の ki を、新改訳(表題の訳)は理由(〜だから)と解釈しているけれど、前後の文脈を見ると、強調の ki(まことに、ほんとう…

ヘブル語テスト

כִּי אָדָם אֵין צַדִּיק בָּאָרֶץ אֲשֶׁר יַעֲשֶׂה־טּוֹב וְלֹא יֶחֱטָא (Ecc 7:20 WTT)私訳「善を行い、罪を犯さない者はこの地にひとりもいない!」。。ヘブル語もちゃんと表示されるかな?